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第6回日本組織移植学会学術集会 一般演題

  • 開催日:2007年8月4日
  • 開催場所:千里阪急ホテル
  • 演題   病院開発のツールとしてのエンゼルメイク
    演者  入江真理(富山県アイバンク) 高橋絹代(富山県腎臓バンク)
  1. 抄録
  2. 発表スライド
第6回日本組織移植学会学術集会抄録集の写真第6回日本組織移植学会学術集会抄録の写真

抄録



アイバンクコーディネーターとして献眼時に一番気を使うのは、摘出後の顔貌である。ご遺族には、摘出前と摘出後には、通常は眼貌の変化はほとんどないが、死因、既往歴、治療によりまれに出血あるいは内出血する可能性もあることも含めて説明を行い、提供承諾を得ている。
当初、富山県アイバンクでのエンゼルメイクの導入は、摘出後のトラブルを目立たなくするためであった。しかし、2005年に提供されたドナーに行ったエンゼルメイクがご遺族のグリーフケアに繋がったことを契機に、献眼時には、提供病院とご遺族の了解のもと、エンゼルメイクを行っている。
2005年5月から2007年5月までに献眼者15名と献眼に至らなかった方1名、計16名へのエンゼルメイクを行った。ドナー発生病院で死後のケアとしてエンゼルメイクを行っている施設はなかった。
富山県院内コーディネーター連絡会においては、事例報告をおこなっており、院内コーディネーターへの移植医療の理解を得るような働きかけを行うと同時にエンゼルメイクの有用性についても解説している。
院内コーディネーターからの要請により2006年1月から2007年5月までに4医療機関においてエンゼルメイク講習会を行った。また、本年度は、大学看護学科において、月1回学生へのエンゼルメイク講習の依頼を受けた。現在、県移植コーディネーターと協力してデモンストレーションを含めた講習会を開催している。
これらの事から看護の現場では、「死後の処置」から「死後のケア」へと、臨終時の看護のあり方が考え直されてきており、グリーフケアの一環としてのエンゼルメイクの重要性が認識され始めていると考えられる。
こうした要望の多いエンゼルメイクと移植医療をつなげることは、移植医療の啓発にも有用であると考え、新しい病院開発のツールとして活動しているので報告する。

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発表スライド






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